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頑張った分だけ、きっと報われます。私がそうであったように(30代、公務員、一般事務)

訓練を修了された方から、メッセージをいただきました。

私は聴覚障がいがあり、コミュニケーションの部分でハンデがあります。そのためもあってか、最初に勤めた会社を退職してから次の就職先が決まるまで、1年4ヶ月もかかってしまいました。面接が大の苦手で、相手の質問が聞き取れず、言葉のキャッチボールが一度もできないまま終わったこともあります。ひとりでの就職活動は、とても不安で毎日追い詰められた気持ちでした。できることならもう二度と、あの辛い日々は過ごしたくありません。

しかし、勤めていた2つ目の会社が事業撤退により、数ヵ月後に退職することが決まりました。それからの私はすぐに就職活動を始め、毎日のようにハローワークに通いました。「くすのき」という職業訓練校を知ったのはそのときです。たまたま退職日の前日が入校試験日でした。試験の少し前にくすのきを見学し、先生と話をして、私はここに入りたいと思いました。就職の支援があるだけでなく、OA実務科は一クラス5名なので、きめ細かな職業訓練を受けることができると思ったからです。入校試験に合格し、退職後すぐのタイミングで職業訓練校に入校できたことや、自宅から自転車で15分の場所にくすのきがあったことを、何かのご縁というか、今では運命のように思います。

訓練は、パソコンと簿記の授業が中心です。私が聞こえないときには、ゆっくり話していただいたり、筆談や手話を使って教えてくださいました。パソコンはWord、Excel、PowerPointの基礎、応用を学び、日商PC検定3級、2級を順調に取得することができました。訓練生それぞれに合ったペースで勉強できたことと、分からないところはすぐに質問できる環境が良かったです。簿記は、くすのきで初めて学びました。事務職には簿記の資格が就職に有利という話を聞いていたので、「絶対に資格を取るんだ」と、気合を入れて勉強を始めたことを覚えています。はじめはとても苦労しましたが、繰り返し何度も勉強をしているうちに、だんだんと理解できていることを実感し、楽しくなりました。日商簿記検定2級に合格したときは、嬉しくてたまりませんでした。

入校して半年が経つ頃には、就職活動が本格的に始まり、応募書類の作成や面接の練習をして合同面接会に参加しました。先生方にはたくさん相談しました。どんな細かなことにも答えてくださったので、自信を持って就職試験に臨むことができました。就職が決まった瞬間は夢のようで、くすのきの皆さんも喜んでくれて、補聴器から聞こえた拍手の“音”は、いつまでも忘れられないものです。

今私は、初めて事務の仕事をしており、毎日学ぶことばかりです。ときどき、聴覚障がいのことで苦しいときはあります。そういうときには、くすのきでの一年間を思い出すと、前向きな気持ちになれます。運動会やもちつき大会、社会見学などの行事は、学生時代に戻ったような気分になって少し恥ずかしいなと思うときもありましたが、くすのきの先生方や様々な障がいを持った仲間と出会い、コミュニケーションを取りながら過ごした一年間は、大変有意義な経験となり、かけがえのない思い出です。

これからくすのきへ入校するかもしれないあなたへ、ぜひくすのきで、あっという間の一年間を楽しんでください。仲間と助け合ってください。先生に何でも相談してください。それから簿記は、はじめはしんどいと思いますが、慣れたらどんどん頭に入ります。どうか諦めないで頑張ってください!頑張った分だけ、きっと報われます。私がそうであったように。くすのきのOBとして、あなたがくすのきで成功すること、素晴らしい出会いとなることを心から願っています。

(OA実務科修了、公務員、一般事務)